歴史
韓国では1994年に公的機関だけを対象とする法律がつくられ、民間は情報通信網法など分野別の法律で規律されていました。相次ぐ流出事故を受け、2011年に官民を包括する個人情報保護法が制定されました。2014年にカード会社3社から1億件を超える情報が流出して規制が強化され、2020年の「データ3法」改正で仮名情報の概念が導入され、個人情報保護委員会が独立した中央行政機関となりました。2023年の改正では、EUのGDPRのように課徴金の上限を全売上高の3%に引き上げ、個人情報の移転要求権(マイデータ)を盛り込みました。プライバシー権の考え方が土台にあります。
基本原則
個人情報は目的に必要な最小限だけを集め、その目的の範囲内でのみ使わなければなりません。収集の根拠は本人の同意、法律上の義務、契約の履行、差し迫った生命の保護、正当な利益などに限られ、2023年改正後は「同意万能主義」から離れ、契約履行に必要な情報は同意なしでも処理できるようになりました。住民登録番号は法令の根拠がある場合に限られ、健康・思想・性生活などのセンシティブ情報は別途同意が必要です。氏名や番号を置き換えた仮名情報は、統計・研究目的なら同意なしで利用できます。
情報主体の権利
誰でも自分の情報の閲覧、訂正・削除、処理停止を求めることができ、2024年からはAIなどの完全に自動化された決定について説明を求めたり拒否したりする権利も加わりました。流出が起きた企業は72時間以内に通知・届出をしなければなりません。2024年にカカオが151億ウォンの課徴金を科されるなど制裁も重くなっています。被害を受けたら個人情報侵害申告センター(118)や紛争調停委員会を利用できます。会社に提出する労働契約書の情報もこの法律で守られます。
よくある質問
- 任意項目に同意しないとサービスを使えない?
- 必須情報以外の任意項目に同意しないことを理由にサービスを拒否してはいけません。
- 情報が流出したらどうする?
- パスワードを変え、通知内容を確認し、被害があれば118への申告や紛争調停・損害賠償請求ができます。
出典確認日:2026-10-26
参考文献
- 개인정보 보호법 (법률 제10465호, 2011. 3. 29. 제정; 2023. 3. 14. 일부개정).
- 개인정보보호위원회. (2024). 개인정보 보호법 및 시행령 개정사항 안내서.
- Greenleaf, G. (2014). Asian Data Privacy Laws: Trade and Human Rights Perspectives. Oxford University Press.
