概要
ストループ効果とは、青で書かれた「赤」のように単語の意味と文字の色が一致しないとき、色を答える反応が遅くなり誤りも増える現象です。1935年に英語で発表したジョン・リドリー・ストループにちなみますが、1929年にドイツのイェンシュが先に発表しています。現代の課題では一致・不一致・中立の条件を比較し、ストループ検査は注意や抑制機能の評価に広く使われます。関連:ツァイガルニク効果。
1935年の実験結果
色名の単語を黒字で読む場合と、異なる色のインクで書かれた単語を読む場合の差は、100語あたり平均2.3秒とわずかでした。一方、色パッチの色を答える場合と、単語と異なるインクの色を答える場合を比べると、100回の反応にかかる平均時間は63.3秒から110.3秒へ約74%増えました。
| 条件 | 例 | 色の命名への影響 |
|---|---|---|
| 一致 | 赤インクの「赤」 | ほとんどない、むしろ速いことも |
| 中立 | 色パッチやXXXX | 基準 |
| 不一致 | 青インクの「赤」 | 遅くなり、誤りが増える |
なぜ起こるのか
- 処理速度説:単語を読む速さが色を答える速さより速く、先に届いた単語の情報が反応と競合するという説明。
- 自動性説:熟練した読み手にとって読むことはほぼ自動的で、止めにくいという説明。
- 並列分散処理モデル:Cohen、Dunbar、McClelland(1990)は、読みと色命名の経路の強さの違いと注意の制御で効果を説明するニューラルネットワークモデルを示しました。
MacLeod(1991)は半世紀の研究を整理し、一つの説明だけですべての結果を説明するのは難しいと結論づけました。
さまざまな変形
- 情動ストループ:感情的な単語のインクの色を答えるときの遅れを調べ、不安などの研究に使われます。
- 数字ストループ:数の大きさと文字の物理的な大きさが食い違うときの干渉を調べます。
- 空間ストループ:矢印の向きと位置が食い違うと判断が遅くなる現象です。
- 逆ストループ:Durgin(2000)が報告した変形で、単語が示す色の四角を指さすとき、インクの色が干渉して反応が遅くなります。
よくある質問
- なぜ起こるのですか?
- 読むことは高度に自動化されているため、単語の意味が色の命名に干渉すると説明されます。
参考文献
- Stroop, J. R. (1935). Studies of interference in serial verbal reactions. Journal of Experimental Psychology, 18(6), 643–662.
- Jaensch, E. R. (1929). Grundformen menschlichen Seins. Berlin: Otto Elsner.
- MacLeod, C. M. (1991). Half a century of research on the Stroop effect: An integrative review. Psychological Bulletin, 109(2), 163–203.
- Scarpina, F., & Tagini, S. (2017). The Stroop Color and Word Test. Frontiers in Psychology, 8, 557.
- Cohen, J. D., Dunbar, K., & McClelland, J. L. (1990). On the control of automatic processes: A parallel distributed processing account of the Stroop effect. Psychological Review, 97(3), 332–361.
- Durgin, F. H. (2000). The reverse Stroop effect. Psychonomic Bulletin & Review, 7(1), 121–125.
