胃炎とは
胃炎は、胃の内側をおおう粘膜に炎症が起きた状態です。急に起こる急性胃炎は鎮痛薬、飲みすぎ、感染などが原因で、長く続く慢性胃炎の多くはピロリ菌感染と関係しています(Sipponen & Maaroos, 2015)。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
急性胃炎と慢性胃炎はどう違うのか?
| 区分 | 急性胃炎 | 慢性胃炎 |
|---|---|---|
| 原因 | 消炎鎮痛薬、飲酒、強いストレス、感染 | ピロリ菌、自己免疫、加齢 |
| 症状 | 急なみぞおちの痛み、吐き気 | 無症状または胃もたれ |
| 経過 | 原因を除けば回復 | 萎縮・腸上皮化生へ進むことがある |
慢性胃炎が長引くと、胃の腺が減る萎縮性胃炎や、胃の粘膜が腸の粘膜のように変わる腸上皮化生につながることがあり、胃がんリスクの上昇と関係します。黒い便、吐血、体重減少、飲み込みにくさがあれば早めに受診してください。
治療と対策
原因となる鎮痛薬や飲酒を控え、必要に応じて胃酸を抑える薬を使います。ピロリ菌が見つかった場合は、マーストリヒトV合意(Malfertheiner ほか, 2017)のように抗菌薬と胃酸分泌抑制薬を組み合わせた除菌治療が勧められます。詳しくはピロリ菌を参照してください。
よくある質問
- 健康診断で慢性胃炎と言われたら治療が必要ですか?
- 症状がなくピロリ菌陰性なら、定期的な内視鏡で経過を見ることが多いです。萎縮や腸上皮化生があれば検査間隔を医師と相談しましょう。
- 胃炎に牛乳はいいですか?
- 一時的に楽になることはありますが、胃酸の分泌を促すこともあり、治す効果の根拠は乏しいです。
出典確認日:2026-10-25
関連項目: 鉄欠乏性貧血
参考文献
- Sipponen, P., & Maaroos, H.-I. (2015). Chronic gastritis. Scandinavian Journal of Gastroenterology, 50(6), 657–667.
- Malfertheiner, P., Megraud, F., O'Morain, C. A., et al. (2017). Management of Helicobacter pylori infection—the Maastricht V/Florence Consensus Report. Gut, 66(1), 6–30.
