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過敏性腸症候群

🩺 看護・保健学 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
過敏性腸症候群は、検査ではっきりした異常がないのに、腹痛とともに下痢や便秘などの便通異常を繰り返す腸の病気です。腸と脳の情報のやり取りの乱れが中心と考えられています。
目次
  1. 1. 過敏性腸症候群とは
  2. 2. ローマIV基準とは?
  3. 3. 治療とセルフケア
  4. 4. よくある質問
  5. 5. 参考文献

過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群(IBS)は、内視鏡や血液検査で構造的な異常が見つからないのに、腹痛と便通の変化を繰り返す病気です。腸の知覚過敏や運動の乱れ、腸と脳が信号をやり取りする腸脳相関の異常、感染性腸炎後の変化、腸内細菌叢の変化などが関わると考えられています(Ford ほか, 2020)。

この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。

ローマIV基準とは?

ローマIV基準(Lacy ほか, 2016)では、6か月以上前に症状が始まり、最近3か月間に平均して週1回以上の腹痛があり、次のうち2つ以上を伴うことが条件です。

  • 排便に関連した痛み
  • 排便回数の変化
  • 便の形状(硬さ)の変化
タイプ特徴
IBS-C便秘が中心
IBS-D下痢が中心
IBS-M便秘と下痢を繰り返す

治療とセルフケア

治療はタイプに合わせて行います。食事では、腸で発酵しやすい糖質を減らす低FODMAP食で症状が軽くなったという研究があります(Halmos ほか, 2014)。ただし制限は一定期間にとどめ、専門家と一緒に少しずつ戻していくのが望ましいとされます。水溶性食物繊維、定期的な運動、鎮痙薬・止痢薬・便秘薬、腸脳相関に働く薬、認知行動療法も用いられます。ストレスが症状を悪化させる点は汎適応症候群とも関係します。

よくある質問

過敏性腸症候群は大腸がんになりますか?
IBS自体ががんに進行することはありません。ただし血便、体重減少、貧血、50歳以降に新たに出た症状、大腸がんの家族歴がある場合は大腸内視鏡検査が必要です。
試験前におなかが痛くなるのもIBSですか?
緊張したときの一時的な腹痛はよくあることです。診断基準ほど長く頻繁に繰り返す場合にIBSを考えます。

出典確認日:2026-10-25

関連項目: 胃腸炎(感染性胃腸炎)

参考文献

  1. Lacy, B. E., Mearin, F., Chang, L., et al. (2016). Bowel disorders. Gastroenterology, 150(6), 1393–1407.
  2. Ford, A. C., Sperber, A. D., Corsetti, M., & Camilleri, M. (2020). Irritable bowel syndrome. The Lancet, 396(10263), 1675–1688.
  3. Halmos, E. P., Power, V. A., Shepherd, S. J., Gibson, P. R., & Muir, J. G. (2014). A diet low in FODMAPs reduces symptoms of irritable bowel syndrome. Gastroenterology, 146(1), 67–75.

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この記事は2026年10月25日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。