メタアナリシスとは
メタアナリシスは、複数の研究の効果量を研究の規模と精度に応じて重み付け平均し、1つの総合結果を出す統計手法です。1976年にジーン・グラスが名づけました。決められた手順で関連研究を漏れなく探し、質を評価するシステマティックレビューに続いて行われることが多いです。
フォレストプロットはどう読むのか?
結果はよくフォレストプロットで示されます。各行が1つの研究の推定値と95%信頼区間で、いちばん下のひし形が統合結果です。ハザード比や相対リスクなら縦線1、平均差なら0が「差なし」で、信頼区間がその線をまたがなければ統計的に有意な差とみなします。
モデルと異質性
- 固定効果モデル:すべての研究が同じ真の値を推定していると仮定します。
- 変量効果モデル:研究ごとに真の値が少しずつ違う可能性を認め、そのばらつきも反映します。
- I²:研究間の差が偶然以上にどれだけ大きいかを0〜100%で表します。おおよそ25%で低い、50%で中程度、75%で高いと解釈します(Higgins ほか, 2003)。
発展形と限界
個別患者データメタアナリシスは、要約値ではなく参加者一人ひとりの元データを集めて解析するため、より精密です。ネットワークメタアナリシスは、直接比較されていない治療どうしを共通の比較対象を通じて間接的に比べます。ただし質の低い研究をまとめても結果は信頼できず(ゴミを入れればゴミが出る)、肯定的な結果ばかりが出版される出版バイアスがあると効果が水増しされます。そのため、ファンネルプロット、感度分析、GRADEなどのエビデンス評価を併用します。統合される個々の研究デザインはランダム化比較試験やコホート研究を参照してください。
よくある質問
- メタアナリシスとシステマティックレビューは同じですか?
- いいえ。システマティックレビューは研究を体系的に探して評価する作業で、メタアナリシスはその後に行う統計的な統合です。メタアナリシスを含まないレビューもあります。
出典確認日:2026-10-25
参考文献
- Glass, G. V. (1976). Primary, secondary, and meta-analysis of research. Educational Researcher, 5(10), 3–8.
- Higgins, J. P. T., Thompson, S. G., Deeks, J. J., & Altman, D. G. (2003). Measuring inconsistency in meta-analyses. BMJ, 327, 557–560.
- Page, M. J., et al. (2021). The PRISMA 2020 statement. BMJ, 372, n71.
