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脱アセチル化

🔬 自然科学 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
要点:脱アセチル化とは、分子からアセチル基(CH₃CO−)を取り除く反応です。代表例は、甲殻類の殻に含まれるキチンをキトサンに変えることと、遺伝子発現を調節するためにヒストンタンパク質からアセチル基を取り除くことです。
目次
  1. 1. 意味
  2. 2. キチンからキトサンへ
  3. 3. 細胞内の脱アセチル化
  4. 4. 参考文献

意味

アセチル基は −COCH₃ です。アミド結合やエステル結合でつながったアセチル基を加水分解すると、アミノ基(−NH₂)やヒドロキシ基(−OH)が露出します。逆反応はアセチル化です。

キチンからキトサンへ

N-アセチルグルコサミンからなる多糖であるキチンは、カニやエビの殻、昆虫の外骨格に豊富に含まれます。殻を脱タンパク(希NaOH)・脱灰(希HCl)したのち、40~50% NaOH中で加熱するとアセトアミド基が加水分解され、キトサンが得られます。

  • 脱アセチル化度(DD):アミンに変換された単位の割合。おおよそ50%を超えると希酸に溶けるようになり、キトサンと呼ばれます。
  • DDが高いほど、プロトン化できるアミンが多くなり、金属との錯形成が強まり、重金属の吸着能や抗菌活性が高まります。
  • DDは滴定、FTIR、¹H NMRで測定されます。

細胞内の脱アセチル化

ヒストンの尾部にあるアセチル化リシンはクロマチンを緩めて転写を促進します。ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)はこれを取り除き、クロマチンを凝縮させて遺伝子を不活性化します。ボリノスタットなどのHDAC阻害薬は一部のリンパ腫に承認されています。サーチュイン(例:SIRT1)はNAD⁺依存性の脱アセチル化酵素です。

参考文献

  1. Rinaudo, M. (2006). Chitin and chitosan: Properties and applications. Progress in Polymer Science, 31(7), 603-632.
  2. Kumar, M. N. V. R. (2000). A review of chitin and chitosan applications. Reactive and Functional Polymers, 46(1), 1-27.
  3. Seto, E., & Yoshida, M. (2014). Erasers of histone acetylation: The histone deacetylase enzymes. Cold Spring Harbor Perspectives in Biology, 6(4), a018713.
  4. Guibal, E. (2004). Interactions of metal ions with chitosan-based sorbents: A review. Separation and Purification Technology, 38(1), 43-74.

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この記事は2026年10月15日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。