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限局性恐怖症

🧠 心理学 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
限局性恐怖症は、高い所、クモ、注射、飛行機など特定の対象や状況に実際の危険を大きく上回る恐怖を感じ、それを避けることで生活に支障が出る不安症です。
目次
  1. 1. 研究の歴史
  2. 2. 分類と特徴
  3. 3. 治療
  4. 4. よくある質問
  5. 5. 参考文献

研究の歴史

1920年、ジョン・ワトソンとロザリー・レイナーは生後11か月の「アルバート坊や」に白ネズミを見せるたびに大きな音を立て、ネズミへの恐怖を学習させました。現在は倫理的に批判される実験ですが、恐怖が条件づけで生じうることを示し、1924年にメアリー・カバー・ジョーンズが恐怖を「解く」脱条件づけを試みるきっかけとなりました。1958年には南アフリカの精神科医ジョセフ・ウォルピが、リラックスした状態で恐怖刺激を段階的に思い浮かべる「系統的脱感作」を考案。1971年にはセリグマンが、ヘビや高所など進化上危険だった対象ほど恐怖になりやすいとする「準備性理論」を唱えました。

分類と特徴

DSM-5-TRは動物型(クモ・犬・ヘビ)、自然環境型(高所・水・嵐)、血液・注射・負傷型、状況型(飛行機・エレベーター・閉所)、その他に分けます。血液・注射型は心拍が上がった後に急低下して失神しやすい独特の反応を示します。恐怖が6か月以上続き回避で生活が制限されると診断され、対象が他者の視線なら社交不安症、予期しない発作ならパニック症と区別されます。「集合体恐怖症」は嫌悪が中心で正式な診断名ではありません。

治療

最も効果的なのは、恐れる対象に段階的・反復的に近づき、不安が自然に下がる体験を重ねる曝露療法です。回避が恐怖を維持する負の強化を断ち切る原理で、スウェーデンのラーシュ=ヨーラン・エストが開発した3時間の1セッション治療でも80〜90%が大きく改善しました。最近はVRによる曝露も使われます。薬は飛行前など短期的な補助にとどまり、認知行動療法と組み合わせると再発が少なくなります。

よくある質問

恐怖症は自然に治る?
子どもの動物恐怖は自然に薄れることもありますが、成人まで続いた恐怖症は治療なしでは治りにくいです。
集合体恐怖症は限局性恐怖症?
正式な診断名ではなく、恐怖より嫌悪反応が中心です。

出典確認日:2026-10-26

参考文献

  1. American Psychiatric Association. (2022). DSM-5-TR.
  2. Wolpe, J. (1958). Psychotherapy by Reciprocal Inhibition. Stanford University Press.
  3. Öst, L.-G. (1989). One-session treatment for specific phobias. Behaviour Research and Therapy, 27(1), 1–7.

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この記事は2026年10月26日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。