火山はどこにできるか
地球のマントルはほとんど固体ですが、圧力が下がったり水が加わったりすると一部がとけてマグマになります。マグマは周りの岩石より軽いので上昇して地下のマグマだまりにたまり、圧力が高まると噴き出します。火山ができるのは主に三つの場所です。プレートが離れていく海嶺や東アフリカ大地溝帯、一方のプレートが他方の下に沈み込む沈み込み帯(日本・インドネシア・アンデスなど環太平洋火山帯)、そしてプレートの真ん中でマントル深部から熱い柱が上がるホットスポット(ハワイ・イエローストーン)です。この分布はプレートテクトニクスで説明され、同じ地域では地震も多く起こります。日本には111の活火山があります。
火山の形と噴火のタイプ
粘り気が低くガスの少ない玄武岩質の溶岩は遠くまで流れ、ハワイのマウナロアのようななだらかな楯状火山をつくります。粘り気の高い安山岩質・流紋岩質のマグマはガスを閉じ込めて爆発的に噴火し、火山灰や軽石を噴き上げ、溶岩と火山灰が交互に積もった急な成層火山(富士山、セントヘレンズ山)をつくります。最も危険なのは高温のガスと火山灰が時速100km以上で流れ下る火砕流で、79年のベスビオ火山の噴火でポンペイが埋まったのも、1991年の雲仙普賢岳で多くの犠牲者が出たのもこのためです。噴火の規模は噴出物の量をもとに0〜8段階で表す火山爆発指数(VEI)で示されます。
火山と気候
大規模な爆発的噴火は二酸化硫黄を成層圏まで送り込み、それが硫酸エアロゾルとなって日光をさえぎり地球を冷やします。1815年のインドネシア・タンボラ火山の噴火(VEI 7)の翌年、欧州と北米は「夏のない年」に見舞われ、日本でも天候不順が記録されました。1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山は、その後1〜2年にわたり世界の平均気温を約0.5℃下げ、オゾン層も一時的に薄くしました。火山ガスは局地的な酸性雨の原因にもなります。火山が出す二酸化炭素は人間活動の年間排出量の約1%で、現代の温暖化の主因ではありません。中国と北朝鮮の国境にある白頭山は946年ごろ過去2000年で最大級の噴火を起こし、今も活火山として監視されています。
よくある質問
- 超巨大火山とは何ですか?
- イエローストーンやトバのように、噴出物が1000立方km以上となるVEI 8の噴火を起こしうる火山です。こうした噴火は数万年に一度ほどと極めてまれです。
- 火山は地球温暖化の原因になりますか?
- ほとんどなりません。二酸化炭素の放出量は人間の排出量の約1%で、大噴火はむしろ硫酸エアロゾルで数年間地球を冷やします。
出典確認日:2026-10-26
参考文献
- Newhall, C. G., & Self, S. (1982). The volcanic explosivity index (VEI). Journal of Geophysical Research, 87(C2), 1231–1238.
- Self, S., et al. (1996). The atmospheric impact of the 1991 Mount Pinatubo eruption. In Fire and Mud. PHIVOLCS & University of Washington Press.
- Oppenheimer, C., et al. (2017). Multi-proxy dating the 'Millennium Eruption' of Changbaishan to late 946 CE. Quaternary Science Reviews, 158, 164–171.
- Smithsonian Institution Global Volcanism Program. (2024). Volcanoes of the World, v.5.
