世界に広がった背景
水虫の主な原因菌トリコフィトン・ルブルムは、もともと東南アジアやアフリカの一部にとどまっていました。19世紀末の植民地との往来や、第一次・第二次世界大戦で兵士が長時間軍靴を履き共同シャワーを使ったことで世界中に広がったと考えられています。英語の「アスリートフット」は1928年ごろに広告文句として定着しました。日本では戦後の革靴の普及とともに増え、「国民病」とも呼ばれます。1958年に内服薬グリセオフルビン、1990年代にテルビナフィンが登場し、爪水虫の治療が大きく進みました。
症状と見分け方
足指の間(とくに薬指と小指の間)が白くふやけて切れる趾間型、土踏まずや足の側面に小さな水ぶくれができる小水疱型、かかとや足裏全体が厚く硬くなる角質増殖型があります。湿疹や汗疱、かぶれとよく似ているため、皮膚科で顕微鏡検査を受けると確実です。爪に及ぶと爪が厚く白濁し、ぼろぼろになります。糖尿病のある人は傷口から細菌が入り蜂窩織炎を起こすことがあり、注意が必要です。
治療と再発予防
皮膚の水虫はテルビナフィンやルリコナゾールなどの塗り薬を、症状が消えてからも1〜2か月続けるのが皮膚科の基本です。よくなったと思って途中でやめるのが再発の一番の原因です。爪水虫は塗り薬だけでは治りにくく、数か月の内服薬や爪専用の外用液を使います。足を洗ったら指の間までしっかり乾かし、靴を日替わりにし、銭湯やジムのバスマットの共用は避けましょう。家族に患者がいれば一緒に治療することが大切です。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
よくある質問
- お酢に足を浸けると治りますか?
- 効果は証明されておらず、皮膚を傷めて悪化させることがあります。
- 夏だけの病気ですか?
- 高温多湿で悪化しますが、菌は残っているので冬も治療を続ける必要があります。
出典確認日:2026-10-26
参考文献
- Gupta, A. K., et al. (2017). Tinea pedis: An updated review. Journal of the American Podiatric Medical Association, 107(3), 228–235.
- Havlickova, B., Czaika, V. A., & Friedrich, M. (2008). Epidemiological trends in skin mycoses worldwide. Mycoses, 51(S4), 2–15.
- 대한피부과학회. 피부질환 정보: 족부백선.
