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起立性低血圧

🩺 看護・保健学 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
起立性低血圧は、立ち上がって3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上下がり、めまいや失神を起こす状態です。70歳を超えると約3割にみられます。
目次
  1. 1. 立ち上がると血圧が下がるのはなぜか?
  2. 2. 診断
  3. 3. 原因とリスク
  4. 4. 対策
  5. 5. よくある質問
  6. 6. 参考文献

立ち上がると血圧が下がるのはなぜか?

立ち上がると重力によって約500〜800mLの血液が脚やおなかのほうにたまり、心臓に戻る血液が一時的に減ります。健康な人では圧受容体がこれを感知し、自律神経が血管を締めて心拍数を上げることで数秒以内に血圧を回復させます。この反射が遅かったり弱かったりすると脳への血流が減り、めまい、目の前が暗くなる、失神といった症状が起こります。

診断

5分ほど横になってから立ち上がり、1分後と3分後に血圧と脈拍を測ります。2011年の国際的な合意による定義は、3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上持続的に下がる場合です。横になった姿勢で高血圧がある人では、収縮期30mmHg低下の基準を使うこともあります。立ってから3分を過ぎて下がる遅延型もあるため、ヘッドアップティルト試験を行うこともあります。

原因とリスク

  • 体液の不足:脱水、出血、長期間の寝たきり
  • 薬:降圧薬、利尿薬、α遮断薬(前立腺の薬)、抗うつ薬、パーキンソン病の薬
  • 神経の病気:糖尿病神経障害、パーキンソン病、多系統萎縮症などによる自律神経の異常

米国のARICコホート研究では、中年期の起立性低血圧は危険因子を調整しても13年間の死亡リスクが1.7倍高く、レビューでは脳卒中、心不全、心房細動のリスク増加との関連が報告されています。

対策

ゆっくり起き上がる(寝る → 座る → 立つ)、十分に水分をとる、食べすぎ・飲みすぎを避ける、立つ前に脚の筋肉に力を入れる、弾性ストッキングを使うことが基本です。原因となる薬があれば調整し、症状が強い場合はミドドリンやフルドロコルチゾンなどの薬を使うこともあります。高血圧の治療中なら、血圧を下げすぎないよう目標を見直す必要があるかもしれません。

この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。

よくある質問

立ちくらみはよくあることですか?
たまの軽い立ちくらみは誰にでも起こりますが、頻繁にめまいがする、気を失いそうになる、転倒する場合は、特に降圧薬を飲んでいる人は医師に相談しましょう。

出典確認日:2026-10-25

参考文献

  1. Freeman, R., et al. (2011). Consensus statement on the definition of orthostatic hypotension, neurally mediated syncope and the postural tachycardia syndrome. Clinical Autonomic Research, 21(2), 69–72.
  2. Rose, K. M., et al. (2006). Orthostatic hypotension predicts mortality in middle-aged adults: the ARIC Study. Circulation, 114(7), 630–636.
  3. Ricci, F., De Caterina, R., & Fedorowski, A. (2015). Orthostatic hypotension: epidemiology, prognosis, and treatment. Journal of the American College of Cardiology, 66(7), 848–860.

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この記事は2026年10月25日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。