変形性関節症では関節に何が起こるのか?
以前は軟骨がすり減る病気とだけ考えられていましたが、今では軟骨、その下の骨、滑膜、靭帯、周りの筋肉まで、関節全体に変化が起こる病気と理解されています。軟骨が薄くなり、骨の縁に骨棘ができ、関節のすき間が狭くなります。
症状と診断
動くと強くなり休むと和らぐ痛み、朝30分以内の短いこわばり、関節のきしむ音、関節の腫れや変形といった症状があります。診察とX線で診断しますが、X線での変化の程度と痛みの強さは必ずしも一致しません。関節が急に腫れて熱をもった場合は、痛風や感染など別の原因を確認する必要があります。
治療
- 運動:太ももの筋トレ、ウォーキング、自転車、水中運動は、痛みと機能を改善する中心的な治療です。
- 減量:太りぎみの人は、体重を減らすほど膝にかかる負担が減ります。
- 薬:外用の消炎鎮痛薬、内服の消炎鎮痛薬(胃腸・腎臓・心血管のリスクに注意)、アセトアミノフェンを使います。
- 注射と手術:ステロイドやヒアルロン酸の関節注射、重い場合は人工関節置換術を行います。
サプリメントの研究結果
グルコサミン・コンドロイチンは1,583人のGAIT試験でプラセボと意味のある差がなく、10の大規模試験のネットワークメタアナリシスでも痛みの差は患者が実感できる最小限の水準に届きませんでした。クルクミン(ウコン)は小規模な試験をまとめたメタアナリシスでプラセボより痛みのスコアが低かったものの、根拠は限られています。関節の痛みの研究ではプラセボ反応が大きいため、個人の経験だけで効果を判断するのは難しいのです。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
よくある質問
- 膝が痛いときは運動をやめたほうがいいですか?
- 多くの場合やめる必要はなく、適切な運動は最も効果的な治療の一つです。軽い違和感なら続けてよいですが、鋭い痛みや悪化する痛みがあれば内容を調整し、医師や理学療法士に相談しましょう。
出典確認日:2026-10-25
参考文献
- Hunter, D. J., & Bierma-Zeinstra, S. (2019). Osteoarthritis. Lancet, 393(10182), 1745–1759.
- Kolasinski, S. L., et al. (2020). 2019 American College of Rheumatology/Arthritis Foundation guideline for the management of osteoarthritis of the hand, hip, and knee. Arthritis & Rheumatology, 72(2), 220–233.
- Wandel, S., et al. (2010). Effects of glucosamine, chondroitin, or placebo in patients with osteoarthritis of hip or knee. BMJ, 341, c4675.
