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日食

🔬 自然科学 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
日食は、月が地球と太陽の間を通って太陽の全部または一部を隠す現象で、必ず新月のときに起こります。
目次
  1. 1. 日食の仕組み
  2. 2. 歴史の中の日食
  3. 3. 安全な観察とこれからの日食
  4. 4. よくある質問
  5. 5. 参考文献

日食の仕組み

太陽は月の約400倍大きい一方、地球から約400倍遠くにあるため、空で見る両者の大きさはほぼ同じです。この偶然のおかげで、月が太陽の前を通るとちょうど覆い隠せます。新月は毎月ありますが、月の軌道は地球の公転面に対して約5度傾いているため、2つの軌道が交わる交点付近で新月になったときだけ日食が起こります。月の濃い影(本影)が通る幅100〜200kmほどの帯では皆既日食、その周りの広い半影では部分日食が見られます。月が地球から遠く小さく見えるときは太陽を覆いきれず、金環日食になります。反対に地球の影が月を隠すのが月食です。

種類特徴
皆既日食月が太陽を完全に隠し、コロナが見える
部分日食太陽の一部だけが隠れる
金環日食月が小さく見え、太陽の縁がリング状に残る
金環皆既日食場所により皆既と金環が入れ替わる

歴史の中の日食

日食は長く為政者の吉凶を示す前兆とされ、中国や日本の朝廷の天文官は日食を詳しく記録しました。こうした記録は今、地球の自転がどれほど遅くなったかを調べる手がかりになっています。ギリシャのタレスが紀元前585年の日食を予言したという伝承も有名です。科学史上もっとも劇的な日食は1919年5月29日の皆既日食で、エディントンらの観測隊が太陽近くの星の光の曲がりを測り、アインシュタインの一般相対性理論の予測と一致すると発表して、アインシュタインは一躍世界的な有名人になりました。ヘリウムも1868年の日食の際、プロミネンスのスペクトルから初めて見つかりました。

安全な観察とこれからの日食

太陽を肉眼やサングラス、すすを付けたガラスで見ると網膜を傷めるおそれがあります。ISO 12312-2に適合した日食グラスや太陽観察用フィルターを使い、望遠鏡や双眼鏡には必ず対物側に専用フィルターを付けます。肉眼で直接見てよいのは、太陽が完全に隠れた皆既の間だけです。日本で次に皆既日食が見られるのは2035年9月2日で、北陸から関東北部を通ります。2030年6月1日には北海道で金環日食が見られます。

よくある質問

なぜ日食は毎月起こらないのですか?
月の軌道が地球の公転面に約5度傾いているため、多くの新月では月が太陽の上下を通り過ぎるからです。
皆既日食はどのくらい続きますか?
皆既の時間は最長で約7分半、普通は2〜4分程度です。部分日食を含めた全体では2〜3時間かかります。

出典確認日:2026-10-26

参考文献

  1. Espenak, F., & Meeus, J. (2006). Five Millennium Canon of Solar Eclipses: −1999 to +3000. NASA Technical Publication TP-2006-214141.
  2. Dyson, F. W., Eddington, A. S., & Davidson, C. (1920). A determination of the deflection of light by the Sun's gravitational field. Phil. Trans. R. Soc. A, 220, 291–333.
  3. Stephenson, F. R. (1997). Historical Eclipses and Earth's Rotation. Cambridge University Press.
  4. American Astronomical Society. (2024). How to View a Solar Eclipse Safely.
  5. Einstein, A. (1916). Die Grundlage der allgemeinen Relativitätstheorie. Annalen der Physik, 354(7), 769–822.
  6. Lockyer, J. N. (1868). Notice of an observation of the spectrum of a solar prominence. Proceedings of the Royal Society of London, 17, 91–92.
  7. Stephenson, F. R., Morrison, L. V., & Hohenkerk, C. Y. (2016). Measurement of the Earth's rotation: 720 BC to AD 2015. Proc. R. Soc. A, 472, 20160404.
  8. Steele, J. M. (2000). Observations and Predictions of Eclipse Times by Early Astronomers. Kluwer.

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この記事は2026年10月26日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。