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アルミニウムの不動態(酸化皮膜)

🔬 自然科学 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
要点:アルミニウムの不動態皮膜は、金属が酸素と反応して生じる厚さ数ナノメートルの緻密な酸化アルミニウム層で、下地の金属をそれ以上の酸化から守ります。
目次
  1. 1. 不動態とは
  2. 2. 濃硝酸
  3. 3. 陽極酸化
  4. 4. 皮膜が破壊されるとき
  5. 5. 参考文献

不動態とは

不動態とは、薄い保護皮膜によって金属表面が化学的に反応しにくくなった状態です。アルミニウムは反応性の高い金属ですが、4Al + 3O₂ → 2Al₂O₃ で生じる酸化物が表面をすき間なく覆い、腐食を止めます。これに対し鉄さびは膨らんで剥がれるため、酸化が進み続けます。

濃硝酸

アルミニウム、鉄、クロムは濃硝酸中で不動態になります。そのため濃硝酸はアルミニウム容器で輸送できます。

陽極酸化

硫酸などの電解液中でアルミニウムを陽極にすると、酸化皮膜が数~数十マイクロメートルまで厚くなります。多孔質の層は染色したのち封孔処理を施し、耐食性を高めることができます。

皮膜が破壊されるとき

  • 塩化物イオン:海水中で孔食を引き起こします。
  • 強酸と強塩基:Al₂O₃は両性酸化物で、水酸化ナトリウムに溶けます。
  • ガリウムと水銀:液体金属が酸化皮膜の下に浸透して粒界を弱めます(液体金属脆化)。水銀アマルガムは皮膜の再生を妨げるため、アルミニウムは急速に酸化します。

参考文献

  1. Vargel, C. (2004). Corrosion of Aluminium. Elsevier.
  2. Davis, J. R. (Ed.). (1999). Corrosion of Aluminum and Aluminum Alloys. ASM International.
  3. Greenwood, N. N., & Earnshaw, A. (1997). Chemistry of the Elements (2nd ed.). Butterworth-Heinemann.
  4. Diggle, J. W., Downie, T. C., & Goulding, C. W. (1969). Anodic oxide films on aluminum. Chemical Reviews, 69(3), 365-405.

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この記事は2026年10月15日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。