歴史
1838年、オランダの化学者ヘラルドゥス・ムルダーが動物性物質に共通する成分を分析すると、スウェーデンのイェンス・ベルセリウスがギリシャ語の「プロテイオス(第一の)」から「プロテイン」という名を提案しました。20世紀初めにウィリアム・ローズが必須アミノ酸を一つずつ突き止め、1950年代にはフレデリック・サンガーがインスリンのアミノ酸配列を初めて解読してノーベル賞を受けました。今ではたんぱく質の立体構造をAI(AlphaFold)で予測することもできます。
どれだけ、何を
体のたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち9種類は、食事からしか得られない必須アミノ酸です。肉、魚、卵、乳製品、大豆は必須アミノ酸をそろえた良質なたんぱく質で、穀類と豆類を組み合わせると互いに不足を補えます。筋トレをする人やサルコペニアのリスクがある高齢者は体重1kgあたり1.2〜1.6gが勧められることもあり、2018年のメタ分析では筋トレと併せて1日約1.6g/kgまでは筋肉の増加が大きくなり、それ以上ではほとんど変わりませんでした。
プロテインと注意点
筋肉の合成には、一度にまとめて摂るより毎食20〜40gずつ分けるほうが有利です。ホエイ・カゼイン・ソイのプロテインは便利ですが、食事で足りていれば必須ではありません。健康な腎臓に高たんぱく食が害になるという根拠は弱いものの、慢性腎臓病の人は医師と相談して量を調整しましょう。菜食の人は大豆、豆腐、レンズ豆などを幅広く食べ、ビタミンB12や鉄にも気を配りましょう。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
よくある質問
- 運動直後にプロテインを飲むべき?
- 運動の前後数時間以内なら十分で、1日の総摂取量のほうが重要です。
- たんぱく質を摂りすぎると太る?
- 総カロリーが過剰なら太りますが、たんぱく質は満腹感が大きく体重管理に役立つこともあります。
出典確認日:2026-10-26
参考文献
- Mulder, G. J. (1838). Sur la composition de quelques substances animales. Bulletin des Sciences Physiques et Naturelles en Néerlande, 104.
- Morton, R. W., et al. (2018). A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength. British Journal of Sports Medicine, 52(6), 376–384.
- WHO/FAO/UNU. (2007). Protein and amino acid requirements in human nutrition. WHO Technical Report Series 935.
