概念と伝統
アリストテレスは分配的正義を矯正的正義と区別し、分配は功績に比例すべきだと考えました。功利主義は幸福の総量を最大化しますが、少数者を犠牲にしうるものです。
ロールズ:公正としての正義
ロールズは、人々が無知のヴェールの背後にある原初状態でどの原理を選ぶかを問いました。マキシミンによって推論すると、人々は次の原理を採用するとされます。(1)全員に平等な基本的自由。(2)社会的・経済的不平等は、公正な機会均等のもとで開かれた職務に結びつき、かつ最も不遇な人々の最大の利益となるものであること(格差原理)。第一原理は辞書的優先性を持ちます。
ノージック:権原理論
ノージックは分配を最終状態のパターンではなく歴史的に判断しました。正当に取得・移転された、あるいは矯正された保有物は正当であり、再分配的課税は「強制労働と同等」だとします。正統なのは最小国家のみです。ウィルト・チェンバレンの例は、自由に干渉することなしにパターンは維持できないと論じます。
比較と代替案
ロールズは平等主義的リベラリズムを、ノージックはリバタリアニズムを代表します。ウォルツァーは財の領域ごとの複合的平等を提唱し、センは資源ではなく潜在能力に注目しました。
参考文献
- Rawls, J. (1971). A Theory of Justice. Harvard University Press.
- Nozick, R. (1974). Anarchy, State, and Utopia. Basic Books.
- Walzer, M. (1983). Spheres of Justice. Basic Books.
- Sen, A. (2009). The Idea of Justice. Harvard University Press.
- Aristotle. Nicomachean Ethics, Book V.