子宮内膜症とは?
子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が卵巣や腹膜など子宮以外の場所で増え、月経のたびに出血や炎症を起こす病気です。月経血が卵管を逆流する説が有力ですが、免疫や遺伝も関わります。卵巣にできたものはチョコレート嚢胞と呼ばれます。
どんな症状がある?
鎮痛薬が効きにくい強い月経痛、月経以外の時期の下腹部痛・腰痛、性交痛、排便痛、そして不妊が代表的です。「生理痛が重いだけ」と見過ごされ、診断まで何年もかかることがあります。超音波やMRIで推定し、確定には腹腔鏡を用いますが、症状と画像から治療を始めることも一般的です。
治療と妊娠
痛みには鎮痛薬とホルモン療法(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬、ジエノゲスト、GnRHアンタゴニストのレルゴリクスなど)を使います。薬で抑えられない場合や嚢胞が大きい場合は腹腔鏡手術を検討します。卵巣の手術は卵巣予備能(AMH)を下げることがあるため、妊娠希望は事前に相談しましょう。月経不順が主な場合は多嚢胞性卵巣症候群との区別も必要です。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
よくある質問
- 子宮内膜症だと妊娠できない?
- 不妊のリスクは高まりますが、自然妊娠や体外受精で妊娠する人も多くいます。
- チョコレート嚢胞はがん化しますか?
- まれに卵巣がんに変化することがあるため、特に40歳以降は定期的な経過観察が大切です。
出典確認日:2026-10-25
参考文献
- Zondervan, K. T., Becker, C. M., & Missmer, S. A. (2020). Endometriosis. New England Journal of Medicine, 382(13), 1244–1256.
- Becker, C. M., Bokor, A., Heikinheimo, O., et al. (2022). ESHRE guideline: Endometriosis. Human Reproduction Open, 2022(2), hoac009.
