ビタミンDはどうつくられ、活性化されるのか?
皮膚が紫外線Bを浴びると、コレステロールの誘導体からビタミンD3がつくられます。食品(サケ・イワシなどの魚、卵黄、きのこ類、強化食品)やサプリメントからもとれます。ビタミンDは肝臓で25(OH)Dに、腎臓で活性型の1,25(OH)2Dに変わり、腸でのカルシウムとリンの吸収を助けます。
血中濃度の読み方
体のビタミンDの状態は血中25(OH)Dで評価します。米国医学研究所(IOM, 2011)は、20ng/mL(50nmol/L)以上ならほとんどの人で骨の健康に十分、12ng/mL(30nmol/L)未満なら欠乏のおそれがあるとしました。日本でも20ng/mL未満を不足、30ng/mL以上を充足とする基準があり、目安は統一されていません。重い欠乏は子どもではくる病、大人では骨軟化症を起こします。
サプリメントの大規模試験
- VITAL(2019):50歳以上の2万5,871人に1日2,000IUを投与しましたが、がんや主要な心血管イベントは減りませんでした。
- D2d(2019):糖尿病予備群の2,423人に1日4,000IUを投与すると血中濃度は大きく上がりましたが、糖尿病発症の減少は統計的にはっきりしませんでした(HR 0.88)。
- 骨折:一般成人を対象とした試験やメタアナリシスでは、ビタミンD単独の補充で骨折ははっきり減りませんでした。
観察研究では濃度が低い人ほど病気のリスクが高かったものの、ランダム化比較試験では補充によってそのリスクが下がることはほとんど確認されていません。低い値は原因というより健康状態の目印である可能性があるという解釈もあります。
注意点
ビタミンDは脂溶性なので、多量を長くとると高カルシウム血症や腎結石が起こることがあります。欠乏が確認されている人や骨粗しょう症の治療中の人は医師の指示に従って補い、高用量の製品を自己判断で長期間飲むのは避けましょう。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
よくある質問
- 日光浴でビタミンDは足りますか?
- 季節・地域・肌の露出によって大きく変わります。冬や日差しの弱い地域、日焼け止めを常用する人は食事からもとることを意識し、心配なら血液検査で確かめましょう。
出典確認日:2026-10-25
参考文献
- Institute of Medicine. (2011). Dietary Reference Intakes for Calcium and Vitamin D. Washington, DC: National Academies Press.
- Manson, J. E., et al. (2019). Vitamin D supplements and prevention of cancer and cardiovascular disease. New England Journal of Medicine, 380(1), 33–44.
- Pittas, A. G., et al. (2019). Vitamin D supplementation and prevention of type 2 diabetes. New England Journal of Medicine, 381(6), 520–530.
