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AIの探索アルゴリズム:A*とミニマックス

⚙️ 工学・技術 執筆 CampusDown ウィキ編集部 最終更新
要点:AIの探索アルゴリズムは、初期状態から目標状態への経路を体系的に見つけます。A*は「これまでのコスト+残りの推定コスト」を使って最短経路を効率よく見つけ、ミニマックスは相手も最善を尽くすと仮定してゲームの最善手を選びます。
目次
  1. 1. 探索問題とは?
  2. 2. 情報なし探索
  3. 3. A*アルゴリズム
  4. 4. ゲーム探索:ミニマックス
  5. 5. アルファベータ枝刈り
  6. 6. 限界とその後の発展
  7. 7. 参考文献

探索問題とは?

多くのAIの問題は状態空間探索として定式化できます。起こりうる状況が状態、状態間を移る行動がオペレータであり、初期状態から目標状態に至るオペレータの列を見つけることが課題です。経路探索、パズル、ロボットの経路計画、チェスのようなゲームはすべてこれに当てはまります。機械が問題を「知的に」解くという発想は、AIの定義をめぐるチューリングテストの議論にさかのぼります。

情報なし探索

  • 幅優先探索(BFS):初期状態に近い状態から順に展開する。すべてのステップのコストが等しければ最短経路を見つけるが、メモリを多く使う。
  • 深さ優先探索(DFS):一つの枝を最後までたどってから後戻りする。メモリは少なくて済むが、最短経路は保証されず、無限の空間では迷い込むことがある。
  • 均一コスト探索/ダイクストラ法:これまでのコストg(n)が最小の状態を展開する。ダイクストラ(1959年)は、コストが非負であればこれで最短経路が見つかることを示した。

A*アルゴリズム

A*は1968年にスタンフォード研究所のピーター・ハート、ニルス・ニルソン、バートラム・ラファエルによって発表され、ロボットShakeyの経路計画から生まれました。A*は次の評価関数の値が小さい順に状態を展開します。

f(n) = g(n) + h(n)

  • g(n):初期状態からnまでの実際のコスト。
  • h(n):nから目標までの残りコストのヒューリスティックな推定値。地図上の直線距離やグリッド上のマンハッタン距離など。
  • 許容性:h(n)が真の残りコストを決して過大評価しなければ、A*は最適経路を見つけることが保証される。
  • 一貫性:隣接状態間でhの減少がステップコストを超えなければ、どの状態も再展開する必要がなく、効率が上がる。
  • h(n)=0のときA*はダイクストラ法に帰着し、ヒューリスティックが正確なほど展開される状態は少なくなる。

ゲーム探索:ミニマックス

二人ゲームでは相手も勝とうとしています。ミニマックスはゲーム木の葉(または一定の深さの局面)を評価し、自分の手番(MAX)では最大値を、相手の手番(MIN)では最小値を上に伝えて最善手を選びます。その理論的基礎は1928年のフォン・ノイマンのミニマックス定理であり、クロード・シャノンの1950年の論文は、評価関数と組み合わせてコンピュータにチェスを指させることを提案しました。

アルファベータ枝刈り

ミニマックスは木全体を調べるため、深さとともにコストが爆発的に増えます。アルファベータ枝刈りは、これまでに見つかった最善値(α:MAXが確保できる最小値、β:MINが確保できる最大値)を追跡し、結果に影響しえない枝を省きます。ミニマックスと同じ答えをはるかに少ない計算で返し、KnuthとMoore(1975年)は、手の順序が完全であれば調べるノード数がおよそ平方根まで減ることを示しました。

限界とその後の発展

  • 囲碁のような非常に大きなゲームでは組合せ爆発がミニマックスを制約し、ニューラルネットワークによる評価と組み合わせたモンテカルロ木探索が生まれた。
  • A*は探索の最前線全体をメモリに保持するため、大きな問題ではIDA*のようなメモリ節約型の変種が使われる。
  • 良いヒューリスティックや評価関数の設計自体が難しく、領域知識を必要とする。

参考文献

  1. von Neumann, J. (1928). Zur Theorie der Gesellschaftsspiele. Mathematische Annalen, 100, 295–320.
  2. Shannon, C. E. (1950). Programming a computer for playing chess. Philosophical Magazine, 41(314), 256–275.
  3. Dijkstra, E. W. (1959). A note on two problems in connexion with graphs. Numerische Mathematik, 1, 269–271.
  4. Hart, P. E., Nilsson, N. J., & Raphael, B. (1968). A formal basis for the heuristic determination of minimum cost paths. IEEE Transactions on Systems Science and Cybernetics, 4(2), 100–107.
  5. Knuth, D. E., & Moore, R. W. (1975). An analysis of alpha-beta pruning. Artificial Intelligence, 6(4), 293–326.

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この記事は2026年10月15日に最終更新されました。内容は広く知られた原典と教科書に基づいて整理していますが、レポートで引用する際は参考文献の原典を必ず確認してください。