概念
レジリエンス研究は当初、逆境にもかかわらず健やかに育つ個々の子どもに焦点を当てていました。家族レジリエンスは視点を家族システムへ移し、関係と相互作用を危機を乗り越える資源とみなします。欠陥を列挙するのではなく、ストレングス視点に立って家族の強みを見いだし育てます。
ウォルシュの主要プロセス
- 信念体系:逆境に意味を見いだすこと、希望と忍耐の肯定的な見通し、超越性とスピリチュアリティ
- 組織パターン:柔軟性、つながり、社会的・経済的資源
- コミュニケーションと問題解決:明確さ、開かれた感情表現、協働的な問題解決
ウォルシュは、レジリエンスは固定した特性ではなく時間とともに発達するプロセスであり、家族は多様な仕方で回復すると強調しました。
ストレス理論との関係
ヒルのABC-Xモデルを拡張したマッカバンの二重ABC-Xモデルとレジリエンシー・モデルは、ストレス源となる出来事、家族の資源、認知、対処を通して適応を説明します。
実践
家族療法や家族ソーシャルワークでは、病気、離婚、死別、貧困、災害、移住に直面する家族の強みを評価し、コミュニケーションと支援ネットワークを強化するために用いられ、ひとり親家族、多文化家族、祖父母が世帯主の家族を欠陥ではなく適応の観点から捉えます。
参考文献
- Walsh, F. (2016). Strengthening Family Resilience (3rd ed.). Guilford Press.
- Walsh, F. (2003). Family resilience: A framework for clinical practice. Family Process, 42(1), 1-18.
- McCubbin, H. I., & McCubbin, M. A. (1988). Typologies of resilient families: Emerging roles of social class and ethnicity. Family Relations, 37(3), 247-254.