マインドフルネスとは?
マインドフルネスは仏教の修行におけるサティ(sati、念)に由来する概念で、ジョン・カバットジンが1979年にマサチューセッツ大学医学部で8週間のマインドフルネスストレス低減法(MBSR)をつくったことで西洋医学に紹介されました。カバットジンはマインドフルネスを「特定の仕方で注意を向けること、すなわち意図的に、今この瞬間に、判断を加えずに」と定義しました。
代表的なプログラム
- MBSR:8週間、週1回2〜3時間のクラス、1日がかりの集中練習1回、毎日自宅で30〜45分の練習(ボディスキャン、座る瞑想、ヨガ)で構成されます。
- MBCT:MBSRに認知療法の要素を組み合わせたプログラムで、うつ病の再発予防を目的に開発されました。
- 短い練習:呼吸に気づく練習や歩く瞑想など、日常でできる形もたくさんあります。
マインドフルネスには本当に効果があるのか?
2014年のJAMA Internal Medicineのメタアナリシス(実薬・積極的対照と比較した47試験、3,515人)では、マインドフルネス瞑想は不安(効果量0.38)、うつ(0.30)、痛み(0.33)を小〜中程度減らし、根拠の質は中程度でした。ただし、薬や運動、ほかの行動療法より優れているという根拠はありませんでした。2023年のTAMEランダム化比較試験では、不安症の成人276人で8週間のMBSRが抗不安薬エスシタロプラムに劣らない不安改善効果を示しました(非劣性)。
限界と注意点
瞑想の研究では参加者が自分が何をしているかわかるため盲検化が難しく、プログラムの内容や強度も研究ごとに異なります。まれに瞑想中に不安、パニック、解離、トラウマの記憶が強まるケースが報告されているので、重い精神症状がある場合は専門家と一緒に行うのがよいでしょう。ストレスが心身に与える影響はストレス理論をご覧ください。
この記事は一般的な健康情報であり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医師に相談してください。
よくある質問
- どのくらい続ければ効果が出ますか?
- 研究では8週間ほど、1日20〜45分の練習がよく使われますが、もっと短い時間でも役立つ人はいます。長さより毎日続けることが大切です。
出典確認日:2026-10-25
参考文献
- Kabat-Zinn, J. (1990). Full Catastrophe Living. New York: Delacorte.
- Goyal, M., et al. (2014). Meditation programs for psychological stress and well-being. JAMA Internal Medicine, 174(3), 357–368.
- Hoge, E. A., et al. (2023). Mindfulness-based stress reduction vs escitalopram for the treatment of adults with anxiety disorders. JAMA Psychiatry, 80(1), 13–21.
- Segal, Z. V., Williams, J. M. G., & Teasdale, J. D. (2002). Mindfulness-Based Cognitive Therapy for Depression. New York: Guilford Press.
